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2012年9月23日 (日)

水について その3

こんにちは、商品開発係りの平野でございます。

水の中のイオンを取り除くのは、特別な装置を使うかもしくはキレート剤というイオンを無力化する添加剤を使う方法があります。

いくら水からイオンを取り除いても製造装置や原料から入ってくるイオンは取り除けません。

イオンは無害なものもあれば酸化を促進するものもあります。

たとえば白い純石鹸を一度水道水で使って、放置すると黄色く変色します。

主に鉄や銅のイオンが存在すると、色がつきやすくなります。

石鹸の製造時や水道水中の鉄イオンが変色の原因になるため、一般的な石鹸にはキレート剤という成分が入っています。石鹸の場合は、変色防止ですが、クリームや乳液、化粧水にも金属イオンが入っていると、沈殿が起こるため、キレート剤が配合されることがあります。

エデト酸などが代表例ですが、化粧品の成分によってはクエン酸で防げることもあります。

要は、化粧品の成分とキレート剤のどちらがイオンとなじみやすいかで、どのキレート剤が適するかが決まります。

石鹸は、クエン酸よりもイオンとなじみやすいので、クエン酸より強力なキレート剤を配合する必要があります。しかし、化粧水ならクエン酸で十分事足りこともあり、特別なキレート剤を配合する必要もありません。

化粧水の有効成分では生薬エキス(ポリフェノールなど)が金属イオンの影響を受けやすく、成分が沈殿することもあります。

江戸時代のお歯黒は、植物エキスと金属イオンの反応を利用した着色ですが、イオンの種類によっては、成分が別の形に変わって、二度と戻らないこともあるため、変質防止が重要となってきます。

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