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2012年5月23日 (水)

表皮ケアと真皮ケア その5

こんにちは、商品開発係りの平野でございます。

数多くの化粧品成分があります。しかし、肌に塗って、真皮にまで届くというのは、あまりありません。

たとえば、保湿成分は角質層くらいまでで、生きた細胞層である表皮に届くものはかなり減ります。そして表皮の下にある真皮層になるとさらに減ります。

それは真皮と表皮の間には基底膜という膜が存在しているからです。

この基底膜の通過は難しく、簡単に真皮へ抜けさせないようにしています。

ちなみに基底膜というのは、コラーゲンから出来ています。

コラーゲンというと繊維状のものを思い浮かべることが多いですが、基底膜はどちらかというと繊維にはならず、網タイツのような網目状に平面に広がるコラーゲン膜です。

つまり、表皮から真皮に何かの物質が浸透しようとすると、この基底膜の網目を通る必要がありますが、この網目がとても細かく、簡単には通りません。

この基底膜ですが、同じ種類のコラーゲンが腎臓で働いています。

腎臓での役割は、血液を濾すろ過膜として。つまり、基底膜というのはかなり細かい目のを持つコラーゲンの網となっています。このろ過膜並みに細かい網目を通過するのは困難なため、たいていの成分が表皮止まりとなります。

ここで基底膜の役割ですが、単に表皮と真皮を分け隔てるだけではありません。

表皮の細胞にとっては、とても重要なコラーゲン膜となります。

それは、表皮の細胞は、足場依存性といって、細胞が生きていく上では必ず足場が必要となり、その足場となるのが基底膜なのです。

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